照明用語集(独断と偏見入りのあげ方)
あ〜お
アッパー・ホリゾントライト
ホリゾント幕を上部から均等に照らす照明器具。一列にライトを並べて使用する。
暗転(あんてん)
劇場などで、舞台と客席との照明を消して、その暗闇の中で場面転換をすること。
暗転緞帳(あんてんどんちょう)
舞台と客席の照明を消して、暗いままで緞帳を上げて開幕すること。または下げて終幕すること。
板付き(いたつき)
幕が下りているときや暗転中に舞台に出て待っていること。幕が上がった時や照明が付いたときにすでに舞台に演者がいること。板付きでない場合は出といい、出てくる方向によって 上出、下出と言う。
インカム
全ポジションと同時通話出来る通信機。
全ての指示がこれで行われる。
エスエス(S.S.)
ステージ上の雰囲気を壊すことなく人物を照らすことができる。サイドスポットライト(Side Spot Light)の略称。舞台袖中に設置して舞台上の人を照らすため、横からの明かりになる。
エフェクトマシン
ホリゾントなどに雨、雪、波、流れ雲etc.の模様や情景などを投影して、視覚効果を得る照明器具。
か〜こ
介錯棒(かいしゃくぼう)
長さ4メートル程の竹竿またはアルミ製、木製の棒の先に器具が付いたもので、それで舞台の上に吊ってあるスポットライトの照射方向や角度を調節するのに使用する。
カット・アウト (C.O.)
場面に使用する照明全部の電気回路を、一瞬で消灯させる操作のことをいう。
「ブラック・アウト(B.O.)」ともいう。
カット・アウト↔カット・イン
カット・イン (C.I.)
場面に使用する照明全部の電気回路を、瞬間的に点灯する操作のことをいう。
カット・イン↔カット・アウト
上手 (かみて)
舞台(ステージ)の左右を区別する言葉。客席から見て舞台右側をいう。
英語では舞台から見た左右で表すので、上手は stage leftと呼ぶ。
カラーフィルター(ゼラ)
照明器具の照射光の色を任意の色にするための色の付いたフィルター。
一般的にポリエステルフィルムに着色したものを使用している。
日本製のカラーフィルタは、2桁の番号で色相と濃度を表示している。10の位は色相を表し、10番台はピンク系、20番台は赤系、30番台は橙系などとなっている。1の位は濃度を表し、数が増えるほど淡くなる。
これは別記事にまとめます→(暫くお待ちください)
きっかけ
変化するタイミング。
「cue(キュー)」の同義語
CUEシート / Qシート (キューシート)
きっかけが書いてある表の事。人それぞれの書き方があり、自分に合った書き方で書く。
客電(きゃくでん)
劇場、ホールなどの客席用の照明をいい、0〜100%(パーセント)で細かく調整できる。
開演中は、この照明を消したり、少し減光したりする。
クロスフェーダー (cross fader)
調光操作卓で「クロス・フェード」を行なうフェーダーのことをいう。二本一組で構成され0~100%までの目盛りを逆方向に平行配列し、一方向への操作で、照明場面を転換するフェーダー。一本のフェーダーで同じ機能を持つ物もある。
さ〜そ
作業灯(さぎょうとう)
舞台で作業するための照明のことをいう。通常はボーダーライトのW(生=カラーフィルターを入れていない)回路を使用する。
サス(sus)
照明機材を吊るバトン。
舞台前から順番に1SUS・2SUSと番号がつく。
サス残し
照明の手法。場面の途中や幕切れで全体の照明を消して、サスペンションライトだけで特定の登場人物を照らしている状態。
サスペンション・ライト
略してサスという。舞台の天井から吊るした照明器具で、下に向けて照らす照明のこと。または、そのように配置した照明器具。
地明り(じあかり)
舞台の仕込み作業や転換作業のための照明をいう。舞台全体をフラットに照明する一種のベースライトをいうこともある。
シーリングスポットライト
舞台上の出演者、舞台装置などを客席上部または客席方向から照らすために、客席の天井部分に設置されている照明設備。略:CL
仕込み図 (しこみず)
器材の設置場所や、回路が書いてある配置図。
下手(しもて)
舞台(ステージ)の左右を区別する言葉。客席から見て舞台左側をいう。
英語では舞台から見た左右で表すので、下手は stage right と呼ぶ。
シルエット
ホリだけをつけた状態で、舞台上にいる人の輪郭だけを見せるような明かり。
スタンド
舞台床の任意の高さにスポットライトを設置する為の器具で、高さ約6cmの「平置きベース」から3段伸ばしの「ハイスタンド(3.6m)」まで各種ある。
ステージサイドから照明を当てる時などによく使われる。
ステージスポットライト
舞台袖に設置し、舞台上の演者や舞台装置を照らすための器具で、スタンドを取り付けて使用される。略:SS →エスエス
スポット残し
照明の演出テクニック。
幕切れや場面の途中で、照明がフェード・アウトになったとき、特定のものだけにスポットライトが当たっている状態。
スポットライト
照明器具の一種。レンズの付いた器具で、光源から出た光を照射する照明器具。アクセントをつけるのに用いる。
スモークマシン
人工的に煙り(スモーク)を発生させる装置。専用のスモークジュースが必要。ヒーターを内蔵しているが裸火にはならず「火器の使用」には当たらないが、液体の種類によって禁止行為解除申請が必要となる。
た〜と
調光盤(ちょうこうばん)
照明の主要設備。
操作卓からの操作信号を受け取り、直接照明器具の調光を行う装置。1回路に1個の調光器が必要となる。
TOP(トップ)
舞台上方からの明かり。Topサスとも言う。ステージ全体を暗転し、指定された立ち位置を照らすことで、他より強調したい場合に使うアクセントの明かり。表情は見えにくい。
どんテラ
前明かりが緞帳に当たっていること。幕間の緞帳では、まだ続きますという意味も含めて、ドンテラをつけていることが多い。
な〜の
生(なま)
カラーフィルターを入れていない明かり。
Wとも表記する。
は〜ほ
バンドア
スポットライトの前部に取り付け、照射される不要な光を遮断する付属器具。上下・左右4枚の扉の開き加減で調節する。
基本的に、四角く区切りたい!という時に使う。
バック
舞台奥の上方から斜め下に向けて照らす明かり。背面から対象物までの距離感を表現できる。
バックフット
舞台奥の方から観客の目に入るようにするあかり めつぶしともいう。また舞台上にいる人の輪郭を見せる明かりとしても使う。
ハレーション
光の当て方で、反射が光って見えること。
照明器具の光源ランプの種類。舞台用器具ではハロゲンが主流。
灯入れ(ひいれ)
舞台装置の灯台、あんどん、灯篭、提灯などに、照明器具を仕込み点灯させること。
ピンスポットライト
ピンスポットはコンサートライブだけでなく、さまざまなジャンルで使用されている照明機器。
アイリス、ダウザー、カッターといったシャッター形状があり、演目に応じて使い分ける
人員操作で動きを追って照射することができる。目立たせたい人や注目させたい人をクローズアップする照明器具。ほかのスポットライトよりも明るく、輪郭がはっきりしている。略してピンスポ、ピン、フォロースポットともいう。
ブッチ
舞台の左右上方から舞台中央方向に向けて斜めに照らす明かり。両サイドからの明かりが交差して対象物に当たるようにするのが基本で、「斜めに交差させる=打っ違い(ぶっちがい)」という言葉からブッチと呼ばれる。
フット
舞台上にいる人の影をホリゾントに映し出す演出。
フットライト
舞台の最前部の床または花道沿いの床に設置して、演技者を足下から照らす照明器具。
フライダクト
舞台の吊り物パイプに線樋(せんぴ=照明器具を接続するためのコンセントを取り付けた配線ダクト)を取り付けた照明用昇降バトンのことをいう。スポットライト等の器具を仕込んで、サスペンションライト等として使用する。同義語:サスペンションバトン
ブルー暗転
場台上で作業や立ち位置確認ができるように、ブルー系の色を入れた灯体で舞台を当てて暗転すること。色転換のひとつ。
フロントサイド・スポットライト
プロセニアム劇場で、観客席の上手と下手の両壁の上部に設置して、舞台上を照らすスポットライトのこと。略:Fr
ボーダーライト
舞台の上部に吊って、舞台全体を均等に照らす照明器具。舞台上の照明のベースとなる。
ホリゾント
舞台の最後方一面に設けられた幕または壁のことを言う。アッパーホリゾントとロアーホリゾントと呼ばれる照明器具で、さまざまな色に染めることができる。また照明効果機器で模様を投影することも可能。
ま〜も
明転(めいてん)
舞台転換方法のひとつ。舞台が明るいまま場面転換すること。または暗い状態から明るくすること。
ら〜ろ
ロアー・ホリゾントライト
舞台奥に設置し、舞台の床面からホリゾントを均等に照らすための器具。通常はアッパー・ホリゾントと対にして用い、カラーフィルタを使って色彩効果を得る。